関西総合システム

海外視察(シンガポール/マレーシア)     2009/12/3-12/10

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2009年10月某日、社長より世界トップクラスの港湾施設を視察してくるようにと業務指示がありました。


日本の国際物流業界(輸出入)は、世界金融危機の影響を受け低迷していますが、必ず回復する時がやってくるからです。


企業として、このまま何もせずに今と同じでは淘汰されるという危機感を持ち、日本国内のみならず取引国(海外)の港湾業界について実状を知り、海外進出している現地法人企業のサポートを考察する為、シンガポールとマレーシアを訪れました。

目的)
  1. 港湾関連業者のハンドリングの実態を知る。
  2. 現地法人のIT利活用状況を知る。
  3. 現地法人へのSEサービスの可能性を探る。


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関西国際空港(KIX)より、シンガポール航空でシンガポール(SIN)へ出発。


日本を出国する際、パスポートのチェックがなんと4回もあり、セキュリティの強化にも程があると思いました。(ちなみに帰国の際、シンガポールの出国審査では、パスポートの提示は1回のみで極めてスムーズでした。)


シンガポールに入国後、空港からホテルまではタクシーが良い、とどのガイドブックにも書かれていましたが、現地生活にも触れてみる、というサブミッションもあり、MRT (Mass Rapid Transit: 高架鉄道・地下鉄)を利用してホテルへ移動しました。



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ブギス駅から5分程の場所にあるアイビスホテル(Ibis Singapore On Bencoolen Hotel)に宿泊しました。狭いですが、お手頃価格でとても綺麗な部屋でした。


夕食をとる為に街へ繰り出し、熱気溢れる商店街を見つけました。100m四方に3坪程の店が数百件立ち並んでいて、22:00を過ぎても人だかりが途切れることはありませんでした。


現地の人ばかりで治安が気になりましたが、一人で歩いていてもとても安心できる場所でした。又、シンガポールの中でもズバ抜けた物価の安さが特徴的で、オーチャード(Orchard)の価格より50〜70%も安い商品が揃っていました。



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お客様の紹介でシンガポールの歴史や文化を学ぶことのできる、「シンガポール国立博物館」に立ち寄ってきました。


シンガポールの歴史について、視聴覚ガイド機器の「コンパニオン」により展示品の詳細を日本語で説明してもらえます。


国の創設、ポルトガルによる侵略、イギリスによる支配、日本による占領、マレーシアからの独立に至るまでを知ることができます。


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シンガポール港は、アジアの主たる積み替え港であり、又世界最大の石油精製基地の一つでもあります。


全世界の中継コンテナ流通量の17%を取り扱うハブ港で、取り扱うコンテナ貨物の8割は、周辺諸国への積み替え貨物になっており2009年現在、世界1位のコンテナ取扱量を誇ります。


オペレーションは、PSAが行っており、政府が100%の株を所有する民営会社です。

又、PSAでは港湾関連申請業務を全てIT化することに成功し、迅速なコンテナの搬出入を実現しています。



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マレーシアに現地法人の拠点を構える倉庫業者様のアテンドによりマレーシア港湾視察の機会を得ることができました。


マレーシアへは、シンガポールからタクシーを利用しセカンドリンク経由で入国しました。セカンドリンクは、片側3車線、長さ約2qのマレーシアとシンガポールを結ぶ橋です。


国境検問所には車線が多数あり、入出国の手続きは極めてスムーズに行えます。



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セカンドリンクを渡り30分程で、タンジュン・プレパス港に到着。


PTP社(Port of Tanjung Pelepas)の案内によりターミナルビルの最上階にあるミーティングルームにて港湾施設や利用状況について説明を受けました。


マレーシア南西部の入江に位置するこの港は2000年に開港し、コンテナ専用港として民間企業のPTP社により管理されております。施設の拡張は現在、2期工事中で、4期の2028年まで計画されています。


ターミナルビルから見える全長4kmにおよぶ一直線のコンテナヤードと、そこに立ち並ぶ44基のガントリークレーンの眺望には圧倒されます。



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PTP社の説明によると開港以来、主要船社であるマースクやエバーグリーンが運航拠点として利用していることでコンテナの取扱量が飛躍的に増えたそうです。


現在では世界コンテナ港のトップ20に名を連ねるまでに成長し、取扱量の95%がトランジットであるとのことです。 (2008年度は18位、560万TEU)


システムやセキュリティのIT化については、韓国のシステムをベースにした先進技術が導入されており、荷主向けコンテナの動態情報の提供といったWebサービスも行われています。


立地条件や施設の利便性、シンガポールの3分の1程度に抑えられた施設利用料が急成長の理由の一つとのことです。



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続いて倉庫業者様の倉庫を案内して頂く為、セナイ(Senai)へ移動。移動の大半は、高速道路を利用しました。料金所には日本で言うETCが設置されており、道路の両側は、ジャングルの不気味さを感じさせる椰子の森が続いています。


椰子の森を抜けてジョホール州の新庁舎地区に立ち寄りました。

交通整備も行き届いていない開発中の状態で閑散としていましたが、立派な庁舎はイスラム調を漂わせていました。


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倉庫に到着し、内部の見学とITの利活用状況について伺いました。


現在、こちらの倉庫は主に日系電化製品メーカーへの部品供給拠点として利用されているのですが、世界同時不況の影響により物量が激減しているとのことです。


出荷準備の様子を見ると、出荷品情報とバーコードの印刷されたラベルの貼り付け作業をされておられます。これは、荷主のニーズに対応したもので日本と同様、システムによるサービスの向上が求められているのだと感じました。


又、従業員の多くはイスラム教徒で事務所には礼拝堂も存在します。たとえ就業時間中であっても礼拝は欠かさず行われることに日本の文化とは大きく異なるものだとも感じさせられました。



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PSAが直接コントロールするCFSにて、実際のハンドリング作業を見ることができました。


倉庫への搬出入の多さと現地従業員の手際の良さは、さすがは統率されたプロ集団、と日本で数多くの現場を見てきた私を唸らせました。


ハンドリング作業について現場責任者の方から一通りの説明を受けました。ヒューマンオペレーションが主流である為、IT化による更なる効率化が図れると実感しました。しかし、人件費が安いので今の所その必要性はないかもしれません。


日本からのコンテナの状態についても現場の方に確認してみました。日本が世界で一番綺麗にラッシングされているとのことで、C国やR国のコンテナは開けるのが怖いそうです。



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シンガポールにおけるForwarderの事務所は、行政区画によりチャンギ(Changi)地区に配置されています。


実際のForwarder業務について、業務担当の方と打ち合わせる機会を頂きました。


とても興味深かったのは、日本のNACCSに相当する税関システム、TradeNetです。Webでできており、実際に申告するところを見せて貰いましたが、実に軽快に動作します。


全般的に業務の形態はさほど日本と変わらないのですが、1箇所に集中させてチェックすることで業務の効率化を図っています。日本はチェックや承認などが厳しい為、業務に負荷をかけすぎていると思いました。



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  1. 港湾関連業者のハンドリングの実態を知る。
     ⇒世界トップクラスの港湾施設と荷役スピードを持っていることを実感しました。
     
  2. 現地法人のIT利活用状況を知る。
     ⇒日本の海貨業者に比べIT化は進んでいないが、現時点でIT化を進める状況にはない。
      (1)人件費が安い。
      (2)承認や統制などが厳しくない。
      (3)チェックの仕方がシンプル。
     
  3. 現地法人へのSEサービスの可能性を探る。
     ⇒日本のIT化が進んでいる為、日本人SEによるサービスの可能性は十二分にあると考えられます。今後、人件費高騰、AEO制度などによるセキュリティの強化が必要な時には、ITの導入が一気に加速すると思われます。

当社は、グローバルに展開する日系企業の現地実状を捉え理解することにより、国際物流の効率化に向けたソリューションサービスの提供を飛躍させたいと考えます。

今回の視察を実施するにあたり多くの方々よりご協力、ご支援を頂きまして大変お世話になりました。

この場を借りて深くお礼を申し上げます。

ソリューションシステム部 後藤、馬場